ネタバレ無し|小説『赤の女王の殺人』口コミと感想まとめ

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今回は長野県安曇野市在住の公務員でありながら、進化生物学を専攻した麻根重次さんが手掛けた小説『赤の女王の殺人』をご紹介。

この作品はミステリー作家・島田荘司さんが選者を務める「第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞した注目の一冊です。

松本と安曇野を舞台にした情景描写と事件解決までの巧みなプロットが評価されました。

ご注意:
この記事には出版社のサイトや販売ページに掲載されている書籍情報、簡単なあらすじや登場人物、構成、テーマについての情報を含んでいます。ネタバレ無しですが、これらの情報が読書体験に影響を与える可能性がありますので、完全な初見で作品を楽しみたい方はご注意ください。

麻根重次が描く『赤の女王の殺人』の概要

タイトル 赤の女王の殺人
著者 麻根重次
出版社 講談社
発行 初版:2024年03月14日
ページ数 288ページ
推定読書時間 5.3時間~8.0時間

小説『赤の女王の殺人』は麻根重次さんが手掛けたミステリー小説で、第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞しました。
麻根さんは1986年生まれ、長野県安曇野市在住で、信州大学大学院で進化生物学を専攻した後、公務員として働いています。

ミステリー作品が好きだった学生時代からの趣味を発展させ、小説を書き始めました。
この作品は松本と安曇野を舞台に展開される本格的なミステリーです。

情景描写や事件解決に至るまでの経過が高く評価され、全61作品の中から見事に選出。
作品の背後には、尊敬するミステリー作家・島田荘司さんに評価してもらいたいという強い思いがあり、その結果、今回の受賞に至りました。

『赤の女王の殺人』あらすじ

島田荘司選第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作! あなたは二度驚かされる。
感動させられた。日常のうちに、意表を衝くミステリーを創って見せている。ーー島田荘司

松本市役所の市民相談室に勤務する六原あずさは、相談者の妻が密室から転落死する現場を目撃する。
被害者が死の間際に呟いた「ナツミ」を追って、刑事である夫の具樹は捜査を始めるが、なかなか手がかりを掴めない。
一方であずさの元には、施錠された納骨室でひとつ増えた骨壺や、高齢男性ばかりを狙うストーカーなど、不可思議な相談が次々と舞い込んでーー

講談社BOOK倶楽部

公務員から作家へ『赤の女王の殺人』の誕生

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麻根重次さんが小説を書き始めたのは、家計の困窮から副業として文筆業を始めることを考えたのがきっかけでした。
公務員としての給料だけでは生活が厳しかったため、学生時代から好きだったミステリーを自ら執筆し始めたのです。

信州大学で専攻していた進化生物学に関連する「赤の女王仮説」をヒントに、思いついたアイデアが『赤の女王の殺人』の原型となり、
それまでの作品も含め、地元のプロ作家や創作仲間の助けを借りながら、最終的に応募作品としてこの作品を仕上げました。

『赤の女王の殺人』は初めての公募ではなく、再挑戦の末に応募された作品です。
応募先に選んだのは「第16回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」。
尊敬する島田荘司さんが選考委員を務めるこの賞に応募し、見事に受賞を果たしました。

最終選考に残った後も、結果発表の日まで気が気でない日々を過ごし、ようやく受賞の連絡を受けたときの喜びはひとしおでした。
この経験を通じて麻根さんは、自身の文才を確信し、作家としての道を歩み始めたのです。

『赤の女王の殺人』に至るそれまでの過程や、受賞後のお話などご自身がまとめた備忘録が公開されています。
読み物としても普通に面白いので、気になった方は是非一読してみてはいかがでしょうか。

作家になった麻根 ー公募挑戦からデビューまでの備忘録ー

小説『赤の女王の殺人』口コミ総評

『赤の女王の殺人』に寄せられた口コミは概ねポジティブな評価が多かったように感じます。

良い評価としては、地元である松本市を舞台にした情景描写が高く評価され、地域の特色が生きた作品として楽しむ声が多くありました。
主人公の市役所職員と刑事の夫という設定が面白いという意見も多く、登場人物に親しみやすさを感じる読者も多かったようです。
ストーリー展開や伏線の回収が見事であると評価され、ミステリーとしての完成度の高さが支持されていました。

一方で厳しい意見も勿論あり、例えば、描写がくどく読み進めるのに時間がかかるという指摘や、事件の動機が弱く説得力に欠けるという評価も見受けられます。

さらに、人によっては犯人が早い段階で予測できてしまう点や、トリックがご都合主義に感じられるという批判もありました。
全体的に地味な展開が多く、物語の盛り上がりに欠けるとの声も上がっています。

総じて『赤の女王の殺人』は地元の魅力を活かした設定やキャラクターの描写が好評を博す一方で、
ミステリーとしての意外性や動機の説得力には課題が残る作品と言えそうです。

市役所職員の妻と刑事の夫が織りなす物語が面白い。
登場人物たちが魅力的で物語に引き込まれた。
地元の風景描写が丁寧で臨場感を味わえた。
様々なピースが最後に繋がるところが見事。

描写がくどく、読んでいて飽きてしまいました。
なぜこんなタイトルにしたのだろうか。
想定内で終わってしまい、驚きが少なかった。
メインの謎がパッとしない。

『赤の女王の殺人』感想レビュー

『赤の女王の殺人』というタイトルがまず目を引き、受賞作ということもあって購読してみました。

タイトルの通り、人が死ぬミステリーではありますが、全体的に日常的な雰囲気が漂っていて、文章も読みやすかったです。
舞台が長野県ということで、実際に地名が登場する場面があり、土地勘がある人にはより楽しめるかもしれません。

派手さは控えめで、どちらかというとじっくりと読み進めるタイプでしょうか。
伏線が多く散りばめられており、真相もそれなりにひねりが効いていて読み応えがあります。

何年後かにもすぐに思い出すようなインパクトはないかもしれませんが、個人的には十分に楽しめる良作でしたね。
デビュー作ということなので今後の作品にも期待が持てます。

ある理由から真相を完璧に見破るのは難しいかなと思いますが、大体こんな感じだろう、というところまでは十分たどり着けます。
犯人自体は予想がつく人も沢山いそうです。

作中では公務員ならではの要素が盛り込まれていて、日常的な出来事に関連する法律の知識が初めて知るものばかりで興味深かったです。

<特におすすめしたい方>
地域色の強い作品が好きな方
デビュー作を応援したい方
じっくりと推理を楽しみたい方

全体として、派手さはなくとも堅実に作り込まれたミステリーで、読んで損はない一冊です。

上で紹介した作者のエピソードも読みましたが、とても面白く書かれていて親近感が湧きましたね。
今後にも期待しつつ、次回作を楽しみにしています。

『赤の女王の殺人』 – ネタバレ解説考察記事

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