『解剖探偵』は敷島シキさんによって書かれた謎と秘密が満載のミステリー小説です。
2022年8月24日に角川文庫から発売され、表紙イラストはカオミンさんが手がけています。
物語の核となるのは、法医学の知識を駆使し、死者が語る真実を解き明かしていく一風変わった解剖医の活躍です。
ご注意:
この記事には出版社のサイトや販売ページに掲載されている書籍情報、簡単なあらすじや登場人物、構成、テーマについての情報を含んでいます。ネタバレ無しですが、これらの情報が読書体験に影響を与える可能性がありますので、完全な初見で作品を楽しみたい方はご注意ください。
『解剖探偵』概要
| タイトル | 解剖探偵 |
| 著者 | 敷島シキ |
| 出版社 | 角川文庫 |
| 発行 | 2022年08月 |
| ページ数 | 336ページ |
| 推定読書時間 | 3.9時間~5.9時間 |
| シリーズ | 解剖探偵シリーズ |
| 次作 | 解剖探偵 賢者の毒 – 紹介記事 |
『解剖探偵』あらすじ
美しき孤高の解剖医×霊が見える新人刑事が、未解決事件にメスを入れる!
八王子署の新人刑事・祝依 然(いわい ぜん)は、首吊り死体発見の報を受け、現場に急行する。
先輩刑事の相田は自殺で処理しようとするが、祝依はこの事件が他殺だと知っている。
部屋の隅に佇む、男性の霊が見えるから――。しかし事件性を主張するも、先輩に一蹴されてしまう。
そこに現れたのは、担当の解剖医・霧崎真理(きりさき まり)。
八王子医大病院の法医学教室に所属する、風変わりだが凄腕の解剖医だという。
ゴシックロリータファッションの上から白衣をまとった彼女は、この死体が他殺である可能性を指摘し……。「生きている人間は嘘を吐きますが、死体は嘘を吐きません」
角川文庫
傷を抱えたバディが、事件にメスを入れる! 注目の法医学ミステリ。
『解剖探偵』法医学が導く新時代のミステリー

法医学と聞くと、多くの人がテレビドラマや映画で見るような、刑事事件の捜査に協力する科学者のような雰囲気の人を思い浮かべるかもしれません。
でも実はこの学問の領域は結構広くて、その業務内容は多岐にわたります。
基本的に法医学は応用法医学と基礎法医学の二つに大別されますが、多くの人が馴染み深いのは、
犯罪捜査や司法解剖など、刑事事件に直接関連する応用法医学の部分だと思います。
この分野では、死因の究明や犯行時刻の判定、DNA型鑑定による個人の同定などが行われます。
また、法律上重要な事実関係を医学的な観点から研究し、科学的で公正な判断を下すことを目的としています。
法医学が扱う領域は、ただ事件を解決するためだけではありません。
例えば、遺族への死因説明や遺体の扱いに関するアドバイス提供など、社会の安全や福祉の維持に貢献する側面も持っています。
医学的な解明や助言を必要とする法律上の案件に対して、基本的人権の擁護に努めることもこの学問の重要な役割の一つです。
大切なポジションなのですが、法医学医になる人はそもそもとても少ないです。
日本の法医学医は150人とか言われています。
解剖という一部分を取ってみても普通にグロイ作業をしなければならないし、臨床医に比べて若い時期の給料は安めの傾向で責任の重さは相当。
それにも関わらず、法医学者は社会で起こる様々な問題を解決するための医学的知見を提供し続けていて、縁の下の力持ちというイメージです。
医者の中ではニッチな方ではありますが、法医学を扱った作品は小説以外でも割とあるなーという印象です。
例えば、漫画『監察医 朝顔』はドラマシリーズ化もして人気ですし、石原さとみさん主演の『アンナチュラル』も主題歌(米津玄師『Lemon』)のヒットとも相まって話題になりました。
『解剖探偵』口コミ批評
ユニークな設定や緊迫した物語の展開、個性的なキャラクターに魅力を感じているようです。
また、法医学の知識が盛り込まれたリアリスティックな解剖シーンや、社会的な問題提起もあり、読者をグイグイと引き込んでいます。
批判的な意見としては、物語の中で解剖医・霧崎の行動についてや、霊が見える設定の活かし方について言及がありました。
他にもキャラクターの個性や解剖シーンなどでの気になる点が影響し、物語へ没入感が損なわれてしまった読者もいるようです。
全体としては『解剖探偵』は多くの読者に受け入れられ、その独創性と面白さが高く評価されています。
未だ続編の情報がないことを残念がる声もあり、読者の間では続編への期待が高まっています。
グロテスクなシーンもあるけど、読みやすかった。
個性豊かな登場人物で飽きさせない。
続編があれば絶対に読みたい。
真相に近づく緊迫感が感じられなかった。
霧崎のキャラ性が目新しくなかった。
設定が活きていない。
『解剖探偵』読後感想
作品全体の評価としては、読みやすさもあって概ねポジティブです。星評価をするなら星3.7~4.0 くらい。
作中で霊が見えるという設定はありますが、ファンタジーに振り切らずある程度現実味のある展開になっていたのは良かったのかなと思います。
特殊設定を敬遠している人でもそこまで気にならないかもしれません。
ただ解剖シーンなどには少しグロテスクな表現も含まれるので、想像力が豊かな人はあらかじめ心の準備をしておいた方がいいかもしれませんね。
主人公の一人、霧崎に関してはまだまだ謎に包まれてい部分もあって、その真の姿がどういったものなのかは気になっているところです。
物語の進行と共に、彼女に関する情報が少しずつ明らかになるものの、最終的には続編を待たなければならないような印象を受けました。
<特におすすめしたい方>
新しい視点の物語を求める方
法医学に興味がある方
社会問題に敏感な方
総じて、『解剖探偵』はミステリー好きはもちろん、解剖医や法医学に興味のある人にも十分オススメできるかなと思います。
次回作があるのであれば追っていきたいですね。
『解剖探偵』 – ネタバレ解説考察記事

