『このミステリーがすごい!』とは?
『このミステリーがすごい!』は、宝島社が毎年発表するミステリー小説のブック・ランキングです。1988年から発行されていて、国内編と海外編の二部門でそれぞれで優れた作品が選出されます。
このランキングは、前年11月から当年10月までに刊行された広義のミステリー作品を対象としており、選考は「読書のプロ」とされる選者へのアンケートを通じて行われ、各選者が挙げたベスト6作品の得点を集計して順位を決定します。
ランキング結果はガイドブックとしてもまとめられ、新たな読書体験を求める読者にとって貴重な参考資料となっています。また、単なるランキングの枠を超えて、作品紹介や覆面座談会を通じてミステリーの魅力を多角的に伝える試みも特徴的です。
なお、『このミステリーがすごい!』大賞は、新人作家の発掘を目的とした別企画であり、両者は明確に異なります。ランキングが既刊作品の評価であるのに対し、大賞は未発表の作品を対象とした公募制の文学賞です。
ここでは歴代『このミステリーがすごい!』トップ10の中からおすすめ作品を紹介しています。
近年の上位作品 – このミステリーがすごい
『ぼくは化け物きみは怪物』 – 白井智之一見ミステリー、されどミステリーにあらず。白井智之氏が仕掛けるのは、怪異、未来、異星、見世物小屋――あらゆる世界を舞台にした5つの物語。推理の果てに待つのは、論理的な解決か、それとも――? 既存の枠を超えた発想と、計算し尽くされたストーリーが交錯する、破壊的な作品集。奇妙で、不気味で、だけど目が離せない。そんな物語がここにある。
『少女には向かない完全犯罪』 – 方丈貴恵
犯罪者の男と、復讐を誓う少女。異色のバディが織りなす、知的興奮に満ちたミステリー。方丈貴恵氏が描くのは、完全犯罪を巡る緻密なロジックと、二人の奇妙な共闘劇。天井に残る不可解な足跡、密室で起きる事件――次々と浮かび上がる謎を、幽霊と少女が暴いていく。冷徹な論理と切実な想いが絡み合うストーリー。最後に待つのは、計算通りの結末か、それとも予想外の真実か。方丈氏の技巧が光る一冊です。
『日本扇の謎』 – 有栖川有栖
有栖川有栖氏の〈国名シリーズ〉最新作。京都・舞鶴の海岸で、記憶を失った青年が発見された。彼の唯一の手がかりは、古びた「扇」。一方、京都市内では奇妙な密室殺人が発生し、青年との関係が浮上する。捜査に挑むのは、臨床犯罪学者・火村英生と推理作家・有栖川有栖の名コンビ。扇に秘められた謎、絡み合う事件の糸。そして導かれる真相とは――。知的興奮が詰まった一冊。
おすすめ歴代TOP10ランクイン作品25選 – このミステリーがすごい
『ミステリー・アリーナ』 – 深水黎一郎深水黎一郎氏が描く本作は、推理好きにはたまらない多重解決ミステリー。架空の推理番組を舞台に、15もの解決案が次々と披露されるという斬新な構成で、読者はまるで参加者の一員として事件を推理する感覚を楽しめます。本格ミステリランキングでも高評価を獲得し、ミステリーファンの心をつかんだ一作です。
『透明人間は密室に潜む』 – 阿津川辰海
阿津川辰海氏が手掛ける4編の短編集は、透明人間による密室トリックや、リアル脱出ゲーム中の誘拐事件など、個性的なミステリーが揃います。どの話も、設定の妙と緻密な推理が絡み合い、最後に待ち受ける驚きの結末が読者を魅了。2021年の「本格ミステリ・ベスト10」第1位にも輝いた、読後の余韻が深い一冊です。
『葉桜の季節に君を想うということ』 – 歌野晶午
本格ミステリーの傑作として知られる歌野晶午氏の作品。主人公が関わる調査と、彼の恋模様が交錯する中で、予想を裏切る展開が次々と訪れる。巧妙なトリックと精巧な構成で、読者を驚かせると同時に感動を呼ぶ、極上のミステリーです。
『葉桜の季節に君を想うということ』 – 【ネタバレ無し】口コミ評価レビュー
『潮首岬に郭公の鳴く』 – 平石貴樹
美しい函館を舞台に、平石貴樹氏が描くサスペンスフルなミステリー。俳句に見立てた連続殺人というユニークな設定の中で、名家に隠された秘密が徐々に明るみに出ます。読み進めるほどに複雑に絡み合う人間関係と手がかりが解き明かされ、ラストのどんでん返しに息を呑むこと必至。緻密な推理小説を愛する読者にぜひ手に取ってほしい作品です。
『リカーシブル』 – 米澤穂信
米澤穂信氏が贈るこの物語は、山間の村に伝わる古い伝承と、そこで起こる怪異な事件を描いたミステリーです。外界から閉ざされた村で、予知能力を持つ少年と彼の姉が直面する不可解な出来事が、村の暗い歴史を浮き彫りにしていきます。重苦しい空気感と巧妙な伏線が張り巡らされたストーリーに、最後まで目が離せません。
『扉は閉ざされたまま』 – 石持浅海
石持浅海氏による知的な倒叙ミステリーが魅力の「碓氷優佳シリーズ」第1作。密室での殺人計画が進行する中、探偵役の碓氷優佳が鋭い洞察力で犯人の計画に迫ります。巧妙なトリックと心理戦が読み応え抜群で、第6回本格ミステリ大賞にもノミネートされた本作は、ミステリーファン必読の作品です。
『生首に聞いてみろ』 – 法月綸太郎
作家であり探偵でもある法月綸太郎が、ある芸術家の死後に起こる不可解な事件に挑む法月シリーズの一作。登場人物たちの複雑な心理と、人間関係が絡み合う中で、物語は少しずつ核心へと迫る。法月綸太郎氏の持つ鋭い洞察力が冴え渡る、知的でスリリングなミステリー。
『さよなら神様』 – 麻耶雄嵩
神様が犯人を教えてくれる──麻耶雄嵩氏のミステリーシリーズで描かれる、異色の設定が新たなスリルを呼び起こします。鈴木太郎が告げる真実は、ただ事実を暴くだけでなく、人間関係をも揺るがす爆弾のような存在に。独特の倒叙形式が読者を巻き込み、普通のミステリーとは一線を画した心理戦が展開されます。
『容疑者Xの献身』 – 東野圭吾
「ガリレオシリーズ」の中でも特に評価が高い一作。東野圭吾氏が描く、孤独な天才と彼の秘められた献身が織りなすミステリーは、読者を最後まで飽きさせない。知的でありながら、感情に訴える物語が、深い余韻を残すこと間違いなし。
『叫びと祈り』 – 梓崎優
世界を舞台にした連作短編集で、梓崎優氏が描くミステリーの世界は、一風変わった謎があなたを待ち受けています。各地の風習や文化が犯行動機に絡む、独特の「動機の謎」に焦点を当てた物語展開が新鮮です。『このミステリーがすごい!』などのランキングで注目されたこの作品は、異なる価値観に触れる知的冒険を提供します。
『名探偵のいけにえ―人民教会殺人事件―』 – 白井智之
奇蹟と称される現象に挑む探偵、白井智之氏のシリーズ最新作。カルト教団の闇に巻き込まれた助手を救うべく、探偵は冷徹な推理で真実を暴き出す。特異な設定の中に隠された数々の謎が、読む者を圧倒する。受賞歴を誇る名作で、あなたも新たなミステリー体験を。
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』 – 相沢沙呼
相沢沙呼氏による、魅惑的なミステリー。霊媒の力を持つ美少女と推理作家が織り成す物語は、読者を驚きの連続へと誘います。次々と起こる不可解な事件と、霊視を通じて浮かび上がる真実。巧妙なトリックと意外性に満ちた展開が、最後までスリルを保ち続けます。読者を惹きつけて離さない、見逃せないミステリー作品です。
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』 – 【ネタバレ無し】口コミ評価レビュー
『折れた竜骨』 – 米澤穂信
米澤穂信氏の筆致が冴える中世ファンタジーミステリー。魔術と剣が交差する世界で、不可解な殺人事件が発生。領主殺害の背後に潜む謎に迫る主人公たちの推理が、緊張感ある展開を生み出す。第64回日本推理作家協会賞を受賞し、巧妙なプロットが際立つ作品です。
『黒牢城』 – 米澤穂信
米澤穂信氏の直木賞受賞作は、戦国時代のリアルな描写とミステリーの緻密さが光る一作。有岡城に籠る荒木村重が、次々と巻き起こる事件に挑み、城内の陰謀と謎を解き明かしていく姿が描かれます。歴史好きもミステリーファンも満足させる、深い読み応えを持つ物語です。
『満願』 – 米澤穂信
米澤穂信氏が描く、ミステリーの極致ともいえる短編集。人間の心のひだに潜む欲望や葛藤をテーマに、予測不能な展開が次々に訪れます。各話で繰り広げられるのは、巧妙に仕掛けられた謎と緊張感あふれる結末。数々の賞を受賞したこの作品は、独特の美しさと残酷さが入り混じる極上のミステリー体験を読者に届けてくれます。驚きと感嘆に満ちたラストが、あなたを待っています。
『隻眼の少女』 – 麻耶雄嵩
閉鎖的な村での連続殺人事件に挑む少女探偵の姿を描く、麻耶雄嵩氏の力作。巧みな推理と複雑な人間ドラマが融合し、読む者を圧倒します。2011年に日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞をダブル受賞したこの作品は、驚きの結末が待つ究極のミステリーです。
『首無の如き祟るもの』 – 三津田信三
三津田信三氏が描く「刀城言耶シリーズ」の一編。山間の村で起こる不可解な殺人事件と「首なし」の伝承が絡み合い、読者を戦慄させます。刀城言耶の鋭い推理が、暗闇に潜む真実を暴く様は圧巻。ホラーとミステリーが交錯する、巧妙な仕掛けが魅力の一冊です。
『エレファントヘッド』 – 白井智之
白井智之氏が描く、複雑な多重世界を舞台にしたミステリー。並行する世界で次々と謎が生まれ、予想を超える展開が待ち受ける。緻密な伏線と独自の倫理観を持つ物語は、ミステリー愛好家を魅了する仕掛けが満載。『本格ミステリ・ベスト10』など多くのランキングで上位に輝く作品です。
『キングを探せ』 – 法月綸太郎
法月氏が紡ぐ綿密なストーリーテリングと巧妙なトリックが際立つ、法月綸太郎シリーズの一作。交換殺人の謎を解くべく、主人公が挑むのは緻密なロジックと心理戦。シリーズを初めて手に取る読者でも迷うことなく物語に引き込まれ、最後まで目が離せません。法月氏の魅力が詰まった、洗練されたミステリーを存分に堪能できる作品です。
『屍人荘の殺人』 – 今村昌弘
デビュー作ながら大きな話題を呼んだ作品。神紅大学ミステリ愛好会のメンバーが、合宿先で遭遇する異常な事件に立ち向かう姿を描いています。数々の受賞歴を誇るこの作品は、今村昌弘氏による斬新な設定と意外な展開が特徴です。シリーズのスタートにふさわしい、一度読んだら忘れられないミステリーとなっています。
『方舟』 – 夕木春央
夕木春央氏が贈る衝撃のサバイバルミステリー。地震で閉じ込められた地下建築で、9人は生贄を選ばなければ全員が死ぬという極限状態に直面します。さらにその状況下で殺人が発生し、犯人探しと脱出をめぐる心理戦が展開。張り巡らされた伏線と予想外の結末が読者を待ち受ける、2023年本屋大賞ノミネート作品です。
『ちぎれた鎖と光の切れ端』 – 荒木あかね
荒木あかね氏が描く、二部構成の斬新なミステリー。第一部では孤島を舞台にした緊迫感あふれる連続殺人事件が、第二部では市街地での新たな謎が展開されます。それぞれ異なる設定で進行する物語が、徐々に繋がりを見せ、やがて全貌が明らかに。叙情的な描写と本格的な推理が見事に融合した作品で、ラストには意外な真相が待ち受けています。
『山魔の如き嗤うもの』 – 三津田信三
三津田信三氏が描く刀城言耶シリーズの一作は、ホラーと本格ミステリーが融合した異色の作品です。忌まわしい山中で起こる不可解な事件が、シリーズ探偵・刀城言耶によって解き明かされていきます。「本格ミステリ・ベスト10」で1位を獲得した本作は、伝承と怪異の交錯する緊張感に満ちた展開が魅力。謎解きとホラーの絶妙なバランスが、読者を恐怖と興奮に包みます。
『沈黙のパレード』 – 東野圭吾
東野圭吾氏の「ガリレオシリーズ」の一作。復讐と罪が交差する複雑な物語です。かつて無罪となった容疑者が再び疑われる事件が発生し、家族や周囲の人々が揺れ動く中、天才物理学者・湯川学が事件に挑みます。巧妙なトリックと緻密なプロットが光る本作は、湯川の鋭い推理と人間味あふれる一面が堪能できる一冊。深い謎と感動的な結末が心に残るミステリーです。
『ハサミ男』 – 殊能将之
読む手が止まらない圧倒的な緊張感。メフィスト賞受賞作である殊能将之氏の名作です。深い人間心理を描きつつ、謎解きの醍醐味を存分に味わえる物語。巧みに張り巡らされた伏線と意外な展開が、読者を飽きさせません。ラストに待ち受ける驚き。これぞミステリーの醍醐味です。




























