ネタバレ無し|小説『殺戮にいたる病』評価と感想レビュー

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日本のミステリー小説界で高い評価を受け続けている我孫子武丸さんの『殺戮にいたる病』。

物語の中心には、猟奇的な連続殺人を犯すサイコ・キラー、蒲生稔という人物が据えられ、彼の狂気と、彼を取り巻く人々の複雑な人間模様が描かれています。

独特の構成と驚愕の結末によって、一度読んだら忘れられない読書体験を提供してくれるでしょう。

個人的には完全に新鮮な状態で読むほうがよりこの作品の醍醐味を味わえると思います。
ネタバレは無しですが、この記事を含めできる限り情報を入れずに読むことをおすすめします。

そこまでは気にしないよーという方は、次に読む本の参考に是非どうぞ。

ご注意:
この記事には出版社のサイトや販売ページに掲載されている書籍情報、簡単なあらすじや登場人物、構成、テーマについての情報を含んでいます。ネタバレ無しですが、これらの情報が読書体験に影響を与える可能性がありますので、完全な初見で作品を楽しみたい方はご注意ください。

『殺戮にいたる病』作品概要

タイトル 殺戮にいたる病
著者 我孫子武丸
出版社 講談社 講談社文庫
発行 初刊:1992年9月 新装版:2017年10月
ページ数 368ページ
推定読書時間 4.2時間~6.3時間

我孫子武丸さんの小説『殺戮にいたる病』は1992年9月に講談社から初版が刊行されました。
その後、1994年に講談社ノベルスから、さらに1996年には講談社文庫版が出版され、2017年には新装版も登場しています。

『殺戮にいたる病』以外にも『8の殺人』や『弥勒の掌』など、多くのミステリー作品を執筆していますが、本作が特に有名で、我孫子さんの代表作のひとつとされています。

ちなみに有名ですが、1994年に発売されたスーパーファミコンソフト『かまいたちの夜』のシナリオを書いた人でもあります。

本作は映像化などのメディアミックスはされていないものの、その強烈な内容と巧みなトリックから、長年にわたって語り継がれている作品です。

『殺戮にいたる病』あらすじ

衝撃の結末に備えよ……華麗にして大胆な叙述トリックが生み出した「二度読みミステリ」の最高峰!

犯人は愛を語り、作家は真相を騙る……。
犯人は、永遠の愛を得たいと思った――東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラー。その名は、蒲生稔! くり返される凌辱の果ての惨殺。恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈にえぐり出す。そして、読者の心臓を鷲掴みにする、衝撃の結末……叙述トリックミステリの最高到達点!

講談社BOOK倶楽部

「二度読みミステリ」の魅力

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『殺戮にいたる病』は再読したくなるミステリとしての魅力が語り草になっています。
物語全体を覆う緻密な伏線と、読者を巧みに誘導する叙述トリックが、本作の最大の特徴です。

初読の際には、物語の展開に夢中になり、事件の全貌や真相に目を奪われますが、最後の衝撃的な結末を知った後に再読すると、至る所に仕掛けられた巧妙なトリックに気づくと思います。

読み返したくなる作品は他にもたくさんありますが、本作はそういった中でも必ず名前が挙がるような作品です。

『殺戮にいたる病』口コミの分析、評価

『殺戮にいたる病』は多くの読者から高い評価を受ける一方で、その内容の過激さや独特の構成が一部の読者には合わないという意見も見られます。

叙述トリックの巧妙さについては多くの読者が絶賛しており、物語の最後に明かされる真相に驚愕し、再読したくなるという声が多く寄せられています。

このトリックの効果で、読後に物語を振り返り、隠された伏線に気づく楽しみを持つことができる点が、評価の高いポイントです。
また、主人公蒲生稔の狂気や、彼を取り巻く人間関係の描写もリアルであり、物語に深く引き込まれる読者が多いようです。

しかしながら一部では、物語の中に描かれるグロテスクな描写や、心理的にショッキングなシーンが過剰だと感じる読者もいます。
これらの描写が苦手な方にとっては、読むのが辛い部分があるとの指摘があり、作品全体としては「万人向けではない」という声も見られました。

総評として、『殺戮にいたる病』は、日本のミステリー文学において重要な作品で、叙述トリックを駆使したミステリーとして屈指の名作と言えるでしょう。
その独特の構成や深いテーマ性は読み応えがあり、ミステリーファンには是非一度読んでいただきたい作品です。

叙述トリックが非常に巧妙で、読者を驚かせる力がある。
結末に至るまでの緊張感が絶妙で、読み進める手が止まらない。
サイコスリラーとしての完成度が高い。
我孫子武丸の代表作としてミステリー文学史に残る傑作。

残虐なシーンが多く、気軽に読める作品ではない。
登場人物に共感しにくく、感情移入が難しい。
結末の衝撃に頼りすぎていて、全体の構成がやや粗い。

『殺戮にいたる病』感想レビュー

ここまで読んでくれた人はもうわかっていると思いますが、全体としてあまり万人におすすめできる作品ではないです。
やっぱりこのエログロはきつい人にはきついと思います。
ホラーやスプラッター系の映画が平気な人なら大丈夫ですが、読む前にその点は気にした方がいいですね。

そのあたりが大丈夫であれば一度は読んでみて欲しい作品です。

公式の解説にも書いてあるから言いますが、この物語にはある叙述トリックが仕掛けられています。
全く無知の状態だと気づくのは難しいと思いますね。

私の場合は「確か叙述トリックがあるんだっけ?」くらいの感じで読み始めました。
いやー分からなかったです。なるほどとなりました。

内容が濃い割に比較的短いので、休みの日に一気に読みたいときにはちょうどいい分量かもしれませんね。

叙述トリックが好きな方
サイコスリラーに興味がある方
ダークな雰囲気のミステリーを求めている方

『殺戮にいたる病』 – ネタバレ解説考察記事

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